【JBBY希望プロジェクト】野馬追文庫・11月の本

◆2017年11月11日に送った本をご報告します。

発送日:2017年11月10日(金)

★送った本

『もりのてぶくろ』

八百坂洋子 文、ナターリャ・チャルーシナ 絵、福音館書店
http://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=1280

『いっしょだよ』

小寺卓矢 写真・文、アリス館
http://www.alicekan.com/books/978-4-7520-0582-7.html

『なぞかけどうじょう』

中川ひろたか 作、大島妙子 絵、金の星社
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323072890

★送った先

南相馬市原町保健センター(ぽにたん広場)
障害児支援施設かのん(じゅにあサポートかのん・きっずサポートかのん・ちゃいるどサポートかのん)
ちゅうりっぷ文庫
37カフェ
聖愛こども園
かわうち保育所
おやこ食堂

★11月分の本に対していただいたお便りなど

● かわうち保育所からは子どもたちの写真付きおたより

● おやこ食堂 番場さんより
「いつもどうもありがとうございます。小さな子と、高齢者の方に利用していただこうと思います。本当に感謝します。」

● 保健センター 相良さんより
「かわいらしい絵本ですね。秋の野山での出来事を思い出しました。きっとこれは、ダンゴシメジ、赤ハツタケ…… などと絵本をめくりながら楽しんでおりました。自然に学べていたこと、経験できていたことを、何らかの機会をつくらないと体験できない状況は、とても切なく感じます。最近、いっぱいの落ち葉をみて、前は、落ち葉プールとか焼き芋したよねと同僚と話しておりました。豊かな自然が教えてくれる大事なことを少しずつ伝えていけたらと思います。いつもありがとうございます。」

● 届け先のひとつ、聖愛こども園は、震災前は「自然に勝る教材はない」との方針で、年間保育テーマを自然から決めていた園です。森・川・海・空、この4つを毎年順番にテーマにしていました。
けれど、原発事故の後、戸外に出たり、戸外で遊ぶことができなくなり、でもなんとか戸外遊びをとりもどそうと保育者が自然を人工的に作っていったそうです。除染ですべての草木を除草し、芝生に変え、水が流れる川をつくり、砂を入れ替えて箱庭のような砂場をつくり、木の実が食べられるように園の中にできるだけ実のなる木を植栽して……。
自然物を教材に使うときは、保護者の意識の温度差もかなりあるそうですが、保護者への説明責任は必ず果たしているそうです。このどんぐりは○○県から、この葉っぱは○○県のもの、と。
その努力は世界にも知られてきて、保育者の鏡と称賛も受けています。でも、園長先生はつぶやいておられました。喪失感が大きくて、ずっと頑張り続けてきて、もう疲れてしまった、と。半年ほど前に伺ったお話です。
今回送った絵本のうち2冊は、いわゆる自然を扱っている絵本です。実物を気軽にまだ触らせられないからと自然を避けるのではなく、絵本で出会うことも大事では・・・・・ 知らないで育ってしまうよりも。
選書メンバーのこのような思いから、今回これらの絵本を送ることにしました。(選書メンバー:攪上久子、梶田千賀子、鈴木史穂、山内薫、柳沼志津子 ※あいうえお順)