【第36回IBBY世界大会】1日目(8/30)

2018年8月30日から9月1日までの3日間、ギリシャのアテネで第36回IBBY世界大会が開催され、70カ国から500人の子どもの本が大好きな人たちが集合しました。

 

開会式では、IBBYのドンケル会長や、大会実行委員長の大役を務めたIBBYギリシャ会長バシリキ・ニカさんのあいさつの後、IBBYに多くの貢献をしたアメリカの国際アンデルセン賞受賞作家キャサリン・パターソンさんに「イエラ・レップマン・メダル」が贈られました。

式典の後半には、さまざまな音色を出すギリシャの古い楽器の演奏と、歌を交えたギリシャ神話の語りが披露され、うっとりとした時間になりました。

  

初日は、ペリー・ノーデルマン博士の基調講演やいくつもの分科会が行われました。JBBYさくま会長も、「Making Bridges between the “Far East” and the West」と題したポスター発表で、JBBYが作っているふたつのブックリスト(日本の本を海外へ、世界の本を日本へ)を紹介し、情報が相互に行き来することの意義を説明しました。(人が溢れているときは写真を撮る余裕がありませんでしたので、これは朝日新聞社・河原田ローマ支局長(左)とのツーショット)

夕刻には、IBBY朝日国際児童図書普及賞(IBBY朝日賞)の授与式とレセプションが行われました。IBBY朝日賞は、1986年に東京でIBBY世界大会が開催されたことを機に、朝日新聞社の「新聞社として世界中の識字問題にコミットすべきである」という強い信念から生まれた賞です。各国の成功した識字や読書の草の根活動を顕彰し、そのノウハウを広く世界に知らしめることが目的です。2018年は、(目が)見えない見えにくい子どもたちのためにさわる絵本を制作してきたフランスの団体レ・ドワ・キ・レーヴ(夢見る指先)が受賞しました。

 

プレゼンターは、朝日新聞社ローマ支局長の河原田氏。子ども時代の読書体験を交えた祝辞に会場から拍手がおこりました。レ・ドワ・キ・レーヴのさわる絵本は、(一部ですが)JBBYが巡回している「世界のバリアフリー児童図書展」でもご覧いただけます。